日本有機農業学会にて

おお、寒い。地下鉄の駅から地上へ出て、初めて九大キャンパスに足を踏み入れる。おお、アカデミックな雰囲気。このごちゃごちゃさが大学らしくていい。でもこのキャンパスは完全に移転したら無くなってしまうのかぁとか考えながら歩いていたがどこまで行けば良いんだと不安になるぐらい広い。後で聞くともう一つ先の駅で降りた方が良かったらしい。今日は日本有機農業学会の大会・総会が行われるということで参加。有機農業の学会!ですよ。よく分かってないけど。大学でまともにゼミに入らなかったので学会というものに関わるのは初めてなもので。とはいえスタッフや講演者が知った人なので普通のシンポジウムという感じ。

まずは哲学者内山節さんの講演。前もってを読み始めたものの、60数ページまでしか目を通せなかった。面白くなかったから・・・の正反対で、直球がど真ん中にドーンという感じ。どうして名前すら聞いたことが無かったのか・・・世界はまだまだ広いです。講演は内山さんが年の約3分の1を過ごされる・・村のことから始まった。とにかく淡々と具体的描写が続く。こ、これがずっと続くとしたら・・・苦痛!なんて感じていたら徐々に話が面白くなっていって自然とぐいぐい引き込まれていく。休憩後の後半はあっという間に終わってしまって最終的には物足りなさを感じたぐらい。そう、最初の語りは具体個別的体験が基礎になければならないという姿勢のそれこそ具体的行動だったのだろう。

その後のセッションでも内山さんの妙を得たコメントにやられた。変化球もすごい切れ味だ。「おのずから/みずから」の解説なんて芸術的!やっぱり語りだよなぁ。日本の伝統文化!なんてピシッとした格好で壇上に立って堅苦しい雰囲気の中、哲学・思想を教えるというような行動自体がずれているんだよなぁ。というようなことをここに書いていること自体はどうなんだってことになってしまうんで、やっぱり僕はこれからも畑へ行くのです。

種とりの岩崎さんもでは知っていたけれど、直接お会いしたのは初めて。もう最高。まいった。なんというか、愛ですね。そして、コツコツ努力あるのみ。

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