三ツ瀬峠を越えて

今日から個人的現地検討会。出来るだけ多くの場所を見て、将来のイメージをより具体化したい。それに畑の脇を通るだけで栽培に関しても勉強になることが多い。

今日のコースは当初、油山周辺。そりゃ街に近いが以前通ったときになかなか良い雰囲気の場所があったから。那珂川の方に抜けそこから油山の南を通ってモーモーランドの方に少し入ってまた戻り、西区の南へ。どうしても街の力に覆われていて、やはり中途半端な感じは否めない。偏見かな。あっという間に脇山まで来てしまい、地図を見るといつの間にか三ツ瀬への道に。別の日に行こうと思っていたが余裕なのでコースを拡大。三ツ瀬が気になっていたのは以前山下惣一さんから「博報堂を辞めて三ツ瀬で農業をしている人がいる」と聞いていたから。誰かに尋ねればなんとかなりそうと楽観的に考えられるようになったのは良い傾向。案の定、マッちゃんで店員に訪ねてみると農家の方が道順を教えてくれた。

かなり山奥ということで畑で作業している農家の方に聞きながら進む。奥に奥に行くにつれ不安と興奮が入り交じって興奮してくる。山は恐ろしくもあり優しくもある。紅葉も奥に進むにつれ目に付くようになる。空気も澄みわたっていく。自然の支配する世界。そこにささやかな人の手。目の覚めるような黄色い銀杏の木に出会う。

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ふとケータイを見ると見事に圏外。さらに突き進む。妙に自信が沸いてきてたまたま目に付いたおしゃれな案内のところでハンドルを切る。

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が、どこで引き返すかすぐに考えてしまうような道。ふと前方にきれいな建物が。ひょっとすると鶏舎?とおもって近づくと鶏が自由に歩き回っている。これは間違いない。

と思ったものの人気はなく不安。こういうときにズンズン進んでいく人にはなれないんだろうなぁ。向こうから声をかけてくださって、しかも「あ、八尋さんのところの研修生!」なんでやねん!「ブログで」まあそうやね。約800羽を出来るだけストレスのない形で飼っている。というかきれいすぎ。性格もあると言われていましたが、脱帽。鶏糞は好きに持って行って良いよと言われ遠慮なくいただく。助かります。それから丁寧に入れたコーヒーとステキな家で歓迎してくださった。話の通じる方と話をすることの快適さはなんと表現すればいいのだろうか。

驚いたのは子供たちが真っ直ぐなところ。もともと素直な存在だから育った場所の環境をもろに受けるのだろう。うらやましいぐらい。来年から小学校。ロバで通うそうです。またお邪魔します。

久しぶりに一眼レフを持って行った。思わずシャッターを切りたくなる風景があちらにもこちらにもあっていつ以来だろうか撮影が楽しい。

三ツ瀬の中心に戻りそこからぐるっと回って前原への道をとる。すごく険しい山道だが、それでもところどころに田んぼが広がっている。もしもここが耕作放棄されたらあっという間に山に取り込まれてしまうだろうなぁ。開墾された時のことを想像してみる。

それにしても目に付くのは荒れた田んぼ。明らかに田植えされてない田んぼがちらほら。株が残ってないのですぐに分かる。やはり環境の悪い周辺から対象になってしまうようだ。草刈りだけでも大変だろう。なんとまあ歪んだ制度なんだろうか。その中には単に耕作放棄したのも含まれるとは思うが。それはそれで大問題ですが。

かなり標高も高くなりおまけに黒い雲が覆って雨も少し落ちてきた。はるか眼下にかすかに集落が見える。ひたすら山を下り前原に着いた頃にはすっかり運転疲れ。どうしても後ろの車が気になってしまう。のんぼり運転できたらなぁ。

運転疲れしたけど充実した一日でした。

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