有機農業研修とは

有機農家で研修する
という人が増えている(ように感じる)。

それでも多くの人にとっては
一体それってどういうこと?
というのが正直なところだと思うので
自分自身の立場を説明するためにも
まとめた文章を書いておこうと思う。

簡単に言うと、有機農業を学びたい人が
有機農業を営むお百姓さんのところで
一緒に農作業をさせてもらいながら勉強することだ。

無償か、有償か
住み込みか、通いか
毎日か、週末か
数ヶ月か、1年か、複数年か
などなど形態は研修先によって様々だが
基本的にはそういうことになる。

お互いなんで(多くの場合)タダでそんなことするのだ、と
きっと不思議に思うだろうが
僕の知っているかぎりでも
老若男女様々な人がお百姓さんのもとで研修をしている。
有名な研修先では4、5名が同時に研修している
なんてことも珍しくはない。

そもそも有機農家とは
単に有機農産物を生産する農家、ではなく
人と人との関係においても有機的なつながりを大切にする
といった生き方まで含めて
有機農業をしているお百姓さんなのだ。
だから近代的な感覚から言うと
ありえないような関係が成立する。
20年ほど前にこのような形が見られ始め
今では歴代の研修生が周辺で独立し
コミュニティを形成している地域もある。

もちろん慣行農家でも研修制度が無いわけではないし
一般的に農業を学ぼうとする人のためには
農業高校、農業大学校や
研修制度の整った農業法人等で学ぶという道もある。
しかし有機農業となると
その性質上、基本的にはこういう形を取らざるを得ない。
というかこれはすでに有機農業の重要な一部なのかも知れない。

有機農業を志すにしてもいろいろな背景がある。

サラリーマン生活に疲れて人生を考え直してみた人
環境問題を追求したら有機農業に辿りついた人
田舎暮らし、スローライフに憧れる人
健康問題を抱え食から農までさかのぼってきた人
現代文明に疑問を感じ農に未来を見た人

農家出身でもなく
農業を学んでもなく
まったく農に触れたこともない人でも
突然有機農業がしたくなるのだ。

そうすると次は研修先探しになる。
代表的なのが
全国有機農業者マップ
という日本有機農業研究会が出している
有機農業者のリストで
研修の受け入れが可能かどうか調べるパターンだ。
自分の理想に近く
研修を受け入れてもらえそうなところに
直接連絡を取って、状況や思いを伝え
見学や短期間の研修を経て
本格的な研修が始まる。
もちろんマップを見なくてもなんだかの縁によって
不思議と研修先とはつながるものなのだ。

基本的に契約といった堅苦しいものはないので
トラブルの噂を聞かないでもない。
従来とは異なった世界に飛び込むことになるので
お互いに違和感を抱えながらのスタートにはなるのだが
農業という仕事の性質のおかげか
有機農業という大げさに言うと思想のおかげか
すばらしい関係が生まれることが多いと思う。

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